「WP Hyper Response プラグインは効果があるのか?」というコメントを頂きました。
作者のサイトには
・サーバ側で mod_gzip がオンになっている場合
・サーバ側でバッファリング手法が指定されている場合
・キャッシュプラグインがオンになっていて、かつ該当ページが既にキャッシュされていた場合
には、高速化されない場合があると書かれています。
当サイトでは、WordPress 管理画面の高速化目的で導入していましたが、wpX キャッシュ設定や mod_pagespeed、新しく使用可能になった mod_deflate も有効にしています。
これらが有効になった状態でも、WP Hyper Response の効果があるのか、興味が沸きましたので早速計測してみました。
WP Hyper Response の 有効/無効 での HTML(PHP) のレスポンスタイム
計測は Chrome で開発者ツールを開いた状態で10回リロードを行い、その HTML(PHP) のレスポンスタイムの平均を算出しました。
なお、ページ全体(CSS等の取得)のレスポンスタイムではないので、見た目の表示完了までの時間ではありませんが、WP Hyper Response は HTML(PHP) の演算途中でブラウザに一旦送信して高速化するため、効果を図るには全体より HTML(PHP) 部分に着目したほうが正確かと思い、このようにしています。
wpXキャッシュ | ON | ON | OFF | OFF |
mod_pagespeed | ON | ON | OFF | OFF |
mod_deflate | ON | ON | OFF | OFF |
WP Hyper Response | ON | OFF | ON | OFF |
管理画面の「投稿一覧」画面 edit.php のレスポンス時間を計測 | ||||
平均 | 927 | 924 | 1060 | 1151 |
トップページ画面 edit.php のレスポンス時間を計測 | ||||
平均 | 479 | 486 | 463 | 476 |
考察?
計測の結果を見ると、wpX キャッシュ設定や mod_pagespeed、mod_deflate により、管理画面は約16%の速度向上が見られますが、WP Hyper Response の ON/OFF では有意な速度差異は見られませんでした。
WP Hyper Response の仕組みは高速化には有効な仕組みだとは思うのですが、元々 wpX はSSDストライピングを採用したり、サーバ自体も高速なため、当サイトの環境では有意な速度差異が見られなかったものと推測します。
あまり差異が出ないとなると、このプラグインを当サイトで適用するかは、考えてしまいますね。
効果が無いのであれば、プラグインはなるべく削減したいので、今後は外すかもです。
コメント
お世話になっております。前回気になった事に対し、こちらの記事大変参考になりました。
ありがとうございます。やはり何度か試してみましたが、同じようにあまり差が感じられないようでしたので、外してみました。
また、もしお時間がありましたら、現段階でご利用されているmod_pagespeedや高速化に関する.htaccess
の設定等を紹介していただけると助かります。
現在トップページで画像のスライドショーを行うサイト(レスポンシブ)を設定していたのですが、
mod_pagespeedを有効にすると、モバイル版で表示した際に画像が大幅につぶれて表示されてしまいます。
サポート側に問い合わせた所、「先日のメンテナンス以降においての「modpagespeed」の仕様、
つまりwpXのサーバー側の「仕様」です」と言われてしまい、どうにか画像だけをmod_pagespeedの排除したりする設定等はないだろうかと色々調べています。
https://miscblog.estable.jp/post-354/
https://miscblog.estable.jp/post-357/
にて、.htaccess の設定や、mod_pagespeed の画像最適化の無効化について記事にしましたので、参考にしてみて下さい。